Science
科学

Emerging Role of Clean Energy

いまクリーンエネルギーが持つ社会的役割とは?

Science
01
もっともクリーンで、グリーンな発明へ

Clean Planetが取り組んでいる「新水素エネルギー」は、水素を燃料としながら、ガソリンの1,000倍以上という莫大なエネルギー密度をもたらす次世代のクリーンエネルギー技術です。地球温暖化の要因となる二酸化炭素(CO2)や生物に有害な放射線などを放出しないことから、再生可能エネルギーのさらなる次代を担う「安全、安定、安価」なクリーンエネルギーとして、世界中で注目されています。技術の進展によって装置の大規模化が進めば、既存の火力発電や原子力発電に代わるベースロード電源としての応用も視野に入ります。

日本国内では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のエネルギー・環境新技術先導プログラム(2015~2017年度)において、新水素エネルギーの基礎技術に対する実証作業が行われ、すでに高い評価を受けました。また、海外では欧米を中心に世界各国で開発競争が激化しており、最近ではベンチャー企業だけでなく、各業界を代表する大手企業も新水素エネルギーの開発競争に参入し始めています。

Clean Planetは、この新水素エネルギーをいち早く実用化し、日本発のエネルギー革命を世界に向けて起こしたいと考えています。そして、パリ協定における日本の目標値をクリアすることはもちろんのこと、世界中の環境問題ならびにエネルギー問題も一気に解決していけるものと確信しています。この美しい地球を守り続けながら、人々の便利で幸福な生活を高次元でバランスさせるには、ベースロード電源として利用でき、地球環境や社会との共存も容易なクリーン&グリーン・エネルギーの「新水素エネルギー」こそが、次世代社会における「最高のインフラ」となると信じています。

Science
02
新水素エネルギーを支える凝縮系核反応

近年、特殊なナノスケール金属(ニッケル・銅ナノ粒子など)に水素を吸蔵させ、ある一定の条件下で刺激を与えて相互に作用させると、二酸化炭素(CO2)をまったく排出することなく、通常の燃焼反応と比べて水素1グラムあたり数桁以上も大きなエネルギーが放出されるという発熱現象(金属水素間新規熱反応)が発見されています。本分野に取り組む研究者たちの中では、この膨大な熱エネルギーが凝縮系核反応におけるエネルギー解放過程で生じているものと考えられています。

世界では、この凝縮系核反応に対するメカニズム解明や理論構築を目指した学術的な取り組みのほか、発熱・発電装置といったクリーンエネルギー源(発熱現象の応用)、有害放射性物質の無害化(核変換現象の応用)といった実用化への取り組みが急ピッチで進められています。Clean Planetは、「クリーンなエネルギーを日本から世界へ」というミッションのもと、 2015年4月に東北大学と共同研究部門(凝縮系核反応研究部門)を設立し、新水素エネルギーの創出と全世界への普及に向けて日々邁進を続けています。

Clean Planet/東北大学チームの強みは、その優れた産学連携体制にあります。現在、Clean Planetは、新水素エネルギーの実用化研究を、東北大学は縮系核反応のメカニズム解明を目指した基礎研究をそれぞれ担っています。Clean Planet/東北大学チームは、双方が獲得したさまざまな情報と知見を積極的に共有しあうことにより、「新水素エネルギーの実用化」と「凝縮系核反応のメカニズム解明」が常に両輪となる形で、本分野に対する研究開発をいっそう加速させていきたいと考えています。

「金属水素間新規熱反応」の革新的な仕組み
(出典 : NEDO「エネルギー・環境新技術先導プログラム 2017」)

Science
03
Clean Planetの優位性

Clean Planet/東北大学チームが開発した独自の発熱メソッドでは、安価な金属(ニッケルや銅)を主体とするナノスケールの材料と、そこに吸蔵させた軽水素が、一定の条件下で刺激を加えることによって相互に作用し、1,000℃以下という低温領域で発熱現象を引き起こします。

そして、この発熱現象を支えている心臓部「反応パーツ」には、唯一無二の独自性が随所に取り入れられています。これにより、他の研究チームが提唱する手法と比べて、安価かつコンパクトに最終製品を設計でき、量産化も容易という強みにつながっています。また、水素1グラムあたりの発生エネルギー密度も、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) エネルギー・環境新技術プログラムの実験機を大きく上回る世界最高水準(特許申請の関係から非公開)をすでに実現し、エネルギー源としての実用化には最も近いところに到達しています。

この発熱現象のもとになる凝縮系核反応は、既存の核物理学と物性物理学にまたがる新たな学問領域であり、その研究進捗は、研究者自身の長い経験や優れたアイディア力がものを言います。当チームの研究メンバーは、20年以上にわたって本分野の研究を継続してきた世界屈指のエキスパートです。こうした当研究チームならではの豊富な経験、優れた知見、世界をまたぐ人脈、強力な情報収集力などが、本分野で第一線を走り続ける大きな原動力となっています。

今後は、発熱効率や制御性をさらに高めるための基礎研究(パラメーター・サーベイ)に加え、実用化に向けたコンセプト作りや研究開発、エンジニアリングにも積極的に取り組み、他研究チームとの距離をさらに引き離してまいります。

基礎実験に取り組む、岩村康弘教授と弊社 伊藤岳彦